レスポンスの記事で、R32スカイラインGT-Rの開発責任者が
当時の舞台裏を語っていると報じられています。
16年途絶えたGT-Rの名を、どう復活させたか。
そういう内容です。
私たちはこの車の純正ホイールを複製している立場なので、
「開発陣が何を残したか」を、造形の面から書いてみます。
複製してみると、意図が見える部分がある
リプロダクションを作る工程では、
オリジナルの寸法や面の構成を一つずつ追うことになります。
その過程で私たちが感じているのは、
BNR32の純正ホイールが「主張しないこと」を優先した造形に見える、ということです。
(開発側の意図を確認したわけではなく、複製の過程で寸法と面を追った側の解釈です)
スポークは太すぎず、細すぎない。
リムとのつながりに段差感が少なく、正面から見たときに
ホイールだけが浮き上がってこない。
派手さで存在感を出すのではなく、
車全体のシルエットの一部として収まる。
少なくとも、複製してみるとそう受け取れる造形です。
だから「サイズが合っている」だけでは足りない
ここが、社外ホイールに交換した個体を見たときに
「何かが違う」と感じる正体だと思っています。
PCDもオフセットも合っている。
リム径もタイヤサイズも問題ない。
それでも佇まいが変わってしまうことがあります。
原因は寸法ではなく、面の構成やスポークの太さといった
数値に出ない部分にあることが多いです。
(これは私たちが複製の過程で見てきた範囲での見方で、
万人に当てはまる評価基準として言うものではありません)
純正の佇まいを保ちたい人が見るべきところ
ホイールを選ぶとき、カタログの数値だけでは判断しきれません。
実際に確認したいのは次のような点です。
- 正面から見たときのスポークの見え方 … 装着写真は斜めからのものが多く、印象が変わります
- リムとスポークのつながり … 段差が強いと、それだけで年代感が変わります
- センターキャップの径と収まり … 意外とここで全体の締まりが決まります
- フィニッシュの質感 … 同じ「ガンメタ」でも、光の反射の仕方で印象が変わります
いずれも、正面からの写真と実物で確認するのが確実です。
なお、ここまでは見た目の話です。
実際の選定では、見た目より先に確認すべき項目があります。
- ハブ径(センターボア) … 合っていないと正しく芯が出ません
- ブレーキキャリパーとの干渉 … 特に社外キャリパー装着車は要確認
- 強度規格と荷重 … JWL/VIA等の刻印と、車両重量に対する許容荷重
- ナット座面の形状 … テーパー角が合わないと緩みの原因になります
見た目の判断は、これらを満たしたうえでの話になります。
開発陣の仕事は、まだ残っている
35年以上前に決められた造形が、
今も「これがR32らしい」という基準として機能しています。
それを保つ手段が中古探ししかない状態にしたくない、
というのが私たちがリプロダクションを作っている理由です。
関連する記事
- R32 GT-Rホイールの選び方|純正の佇まいと強度で後悔しない基準
- R32のリプロホイールと純正ホイールの違い|佇まい・入手性・安心感で比べる
- BNR32純正ホイールのリプロダクションとは|レプリカとの違いと選ばれる理由
Share:
