Yahoo!ニュースの記事で、日産「ノート」NISMOの公認エアサス仕様が
「R32 GT-Rと同じホイール」を装着していると報じられています。
純正品なのか、同型のホイールなのかまでは報道からは読み取れないため、
ここでは「R32純正と同じ意匠のホイール」として話を進めます。
1989年に登場したホイールの意匠が、2026年の現行車のカスタムで選ばれている。
私たちはこの造形を複製している立場なので、素直に興味深く読みました。
デザインが「古びなかった」ということ
車のホイールは、流行が比較的はっきり出る部品です。
太いスポーク、深いリム、大径化。
その時々で「今っぽい」形があります。
BNR32純正のあの形は、そのどれでもありません。
複製のために面を追っていくと、その理由が見えてきます。
スポークの断面は、根元から先端にかけて緩やかに絞られていて、
途中に「見せ場」を作るための急な変化がありません。
リムとの接合部も段差を強調せず、面が連続するように処理されています。
装飾を足して個性を出すのではなく、
輪郭の整理で成立させている造形だ、というのが私たちの受け取り方です。
(複製の過程で寸法と面を追ってきた側の見方であり、
デザイン史として評価したものではありません)
「同じホイール」と「装着できる」は別の話
ここは誤解されやすいところなので、はっきり書いておきます。
見た目が同じホイールでも、車が違えば装着できるとは限りません。
- PCDとボルト穴数 … ここが違えば物理的に付きません
- ハブ径(センターボア) … 小さいと入りません。大きい場合はハブリングで対応することがあります
- リム径とリム幅 … タイヤの選択肢と、フェンダーとの関係が変わります
- オフセット … 同じ数値でも、車種が違えばフェンダーとの位置関係は変わります
- ブレーキとの干渉 … スポーク裏側の逃げ形状が効いてきます
- ナット座面の形状 … テーパー角が合わないと緩みの原因になります
- はみ出し … 保安基準に関わるため、車検を通す前提なら必ず確認が必要です
なお、記事で紹介されている車両がどのような手当てをしているかは、
報道の範囲では分かりません。
そしてR32用をR32に履かせる場合でも、前提が同じとは限りません。
グレードやブレーキ仕様によって条件が変わることがあります。
数値の確認は、必ずご自身の車両で行ってください。
R32オーナーにとっての意味
他車のカスタムで選ばれるのは、
この意匠が「R32のための形」を超えて評価されている証だと思います。
裏を返せば、R32に乗っている人は
最初からその形が付いている状態を持っています。
社外ホイールに替える選択もありますが、
純正の佇まいに戻したくなったときに、程度の良い中古が見つかるとは限りません。
私たちがリプロダクションを作っているのは、そこに選択肢を残すためです。
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