Yahoo!ニュースの記事で、NISMOが手がけた14台限定のR34 GT-Rが
約7,484万円で落札されたと報じられています。
限られた台数の特別な個体なので、この金額をそのまま
一般的なGT-Rの相場と結びつけることはできません。
ただ、この手のニュースから読み取れる傾向はあります。
落札のニュースを読んでいて、気づくこと
この手の落札ニュースを読んでいると、
個体の紹介に「低走行」「ワンオーナー」「オリジナル状態」といった言葉が
繰り返し出てくる印象があります。
そこで評価されているのは、手を入れていないことのようです。
(報道の書かれ方を読んでの印象で、落札データを集計したものではありません)
チューニングされた個体が悪いという話ではありません。
そちらはそちらの価値がありますし、GT-Rはそもそも
手を入れて楽しむ文化と一緒に育ってきた車です。
ただ、こうした高額落札の記事を読む限りでは、
物差しが「工場から出たときの姿にどれだけ近いか」に寄っているように見えます。
あくまで報道を読んだ範囲での見え方です。
R32オーナーにとって、これは他人事ではない
R32 GT-Rは1989年から1994年の生産です。
すでに30年以上が経過しています。
程度の良い個体が減っているかどうかを示す統計を私たちは持っていません。
ただ30年以上前の車である以上、個体ごとの状態差は開いていくはずだ、と考えています。
ここから先は、私たちの見解として読んでください。
エンジンや駆動系は、整備の記録で状態を説明できます。
一方で外装と足元は、記録ではなく現物がそのまま状態を語る領域です。
ホイールはその代表格だと思っています。
腐食やガリ傷は、売買の場面では写真で伝わってしまいます。
「戻せるようにしておく」という考え方
社外ホイールを履くこと自体は、まったく問題ありません。
ただ、その場合に一つおすすめしたいことがあります。
外した純正ホイールを、保管しておくことです。
将来手放すとき、あるいは元の姿に戻したくなったときに、
純正が手元にあるかどうかで選択肢がまったく変わります。
保管の条件は環境によって変わるので、
タイヤメーカーが公開している保管方法の案内を確認するのが確実です。
一般に言われているのは、直射日光と湿気を避けること。
タイヤを組んだまま長期保管するなら、空気圧を管理し、
一点に荷重がかかり続けないよう置き方を見直すこと。
そして年に一度は状態を見ておくことです。
すでに手放してしまった場合は中古を探すことになります。
ここは正直に書いておきたいのですが、
リプロダクションホイールは「純正そのもの」ではありません。
私たちが複製で合わせているのは、寸法と造形です。
一方で、製造時期も工程も当時とは異なりますし、
純正部品としての来歴が付くわけでもありません。
そこは置き換えられない部分です。
将来オリジナル性で評価してもらいたい個体であれば、
本来の純正ホイールを確保することが最優先です。
リプロダクションは、それが手に入らない場合に
「純正の佇まいで乗り続ける」ための選択肢であって、
オリジナル性の代替にはなりません。
その線引きをした上で、選択肢を一つ足すのが私たちの役割だと考えています。
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