車体メーカーが新しい車に夢を載せるのをやめてしまったのなら、僕たちは自分たちの手で、愛車の「理想」を形にするだけです。 そんな想いから生まれたのが、GENUINE TREND REPRODUCTION(GTR)のR32専用ステアリングホイール。これは単なるコピー品ではありません。オリジナルへの敬意を払いながらも、本家が踏み込めなかった領域まで踏み込んだ、まさに「純正の再定義」なのです。
10mmの小径化に込めた、操作性の真実
R32の純正ステアリングの外径は370mm。当時の基準では標準的ですが、ハイグリップタイヤを履き、現代の感覚でスポーツ走行を楽しむには、少し大きく、操作に対するレスポンスが鈍く感じるのも事実です。かといって、あのオリジナルの美しい内装デザインを壊すような社外品には替えたくない。
過去にGT-Rマガジン誌の企画で「355mm」のステアリングが販売され、大きな話題を呼びました。しかし、実際に装着したオーナーたちからは「スポーティで素晴らしいが、街乗りでは少し小さすぎる」「もう少しだけ純正寄りのサイズにならないか」というリアルな声が上がっていたのもまた事実です。
そこで僕たちは、デザインのバランスを一切損なうことなく、純正からわずか10mmだけ削り落とした**「360mm」**という黄金比を導き出しました。 大きすぎず、小さすぎない。このわずかな差が、長距離ドライブでの疲労を抑えつつ、コーナーでのクイックな操作性を生み出し、R32のキャビンをより引き締まった空間へと変えてくれます。
年式の壁を越える「全方位」への配慮
さらに、R32オーナーを長年悩ませてきたのが「前期・中期・後期」による仕様の壁です。 ハイキャスセンサーの噛み合わせ位置や、ホーンボタンの配線など、純正のままでは年式ごとの互換性に厄介なハードルがありました。
僕たちは徹底的な検証を行い、デザインが最も洗練されている「中期・後期型」のフェイスとホーンボタンをベースに採用。その上で、裏側のボスカバーや内部構造に独自の調整機能を持たせることで、すべての年式にボルトオンで対応できる設計を実現しました。 「自分の年式にポン付けできるだろうか?」という、中古パーツを探す時のあのストレスさえも、このステアリングは完全に解消してくれます。

指先から伝わる、欧州の高級車に並ぶ質感
そして毎日触れる「革」の質感には、徹底的にこだわりました。 今回採用したのは、世界の超高級車にも使われるドイツ製・最高級ナッパレザー。クロムでなめした、きめ細かくしなやかな表面は、握った瞬間にその「格」の違いを教えてくれます。
当時のメーカーでは成し得なかった、あるいはコストの都合で諦めてしまったであろうこの「五感への贅沢」を、僕たちはリプロ品という形で惜しげもなく注ぎ込みました。
結論:メーカーを超えた「オタクのこだわり」
生みの親であるメーカーがパーツ供給を諦め、過去を切り捨てていくのなら、僕たちがそのバトンを引き継ぎ、現代の技術でより高いクオリティへと磨き上げる。
このステアリングを握り、最初のコーナーを曲がったとき、あなたはきっと感じるはずです。 「あぁ、GT-Rはメーカーの手を離れて、こんなにも自由になったんだな」と。
理屈を超えた情熱が形になったこの一本。ぜひ、あなたのR32で体感してみてください。
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